Uyo.x,x,x

kaabii, segway

230903

 焦る〜〜〜〜。助けてくれーと曰いながらiccに行きました。助けてくれと思いながら映像作品をみにいったので、いろいろみることができて楽しかったです。今日はこの展示の話をします。菅野歩美《未踏のツアー》は、ドローイングとCGの造形からみられる作家の視界が興味深かったです。ファンタジックな観光の景色は、リサーチベースで作品を制作するがゆえの美的な要素が散りばめられていました。ゆえに、同時に投影されている道路の映像に、説明補強の意義以上の必要性がわたしには感じられませんでした、しかしそれは導入としての役割を担っているのでしょう。時里充《ハンドメイドムーブメント season1 大体の事柄は布に覆われてしまっている》、とてもいい作品でした。すきでした。展示会場の入り口に面して設置された作品でしたが、その映像の展示のしかたもよかったです。画面のうちで話しているパペットが縦画面に大きく映し出され、台詞はまた離れた壁面、入り口の頭上へ投影されます。注目を集める鮮やかな造形のパペットが、抑揚をおおきくつけて会話する様子は、作品の構造がシンプルながら造形とパペットの動き、質感に惹かれます。ずっと入りたかったiccの無響室にも入れました。evala《大きな耳をもったキツネ》、ラストのソファの皮をさわりつづける音が四方からきこえてぱたりと終わるのがものすごくよくて、それだけでほんとにきてよかったと思いました。八方向にスピーカーがついていて、家に欲しいなと思いました。気が狂ってしまうでしょうか。あのスピーカーでききたいものがたくさん思いつきました。伊阪柊《The Spumoni》は以前もみたことがある作品でしたが、三面の映像インスタレーションの形式にむけてすこし作品を変更していました。伊阪の作品は日常系アニメみたいになる瞬間があるのですが、今日の作品が変更された部分ではギャルゲの画面がありました。あいかわらず奇特な叙事詩でしたが、おもしろかったです。この作品で水面に揺られるヴァーチャルカメラの視点でずっと過ごしていたら、駅でショーケースにいれられているドーナツがガラスの屈折で揺らめいてみえました。